逆襲のモーティマー

アニメとか映画の感想置き場……になるはず

海外アニメは萌えオタの敵ではない 日本アニメファンに“優しい”ドリームワークス作品

  • みんな!アニメ見ようぜ!

12月に入り、随分寒くなっていよいよ2018年が終わろうとしている。

今年もいろんなことがあった。もう何万回も聞いた陳腐なフレーズだが、平成という一つの時代の節目が終わる年でもある。

それ故様々なジャンルで自分達の歴史を振り返って、過去の悪習は捨て、価値観を新しくアップデートしようという流れも盛んになった印象だ。

アニメ・漫画ファンダム内でいえば、異性を一方的に搾取するような

表現は控えよう、ポリコレを考えて行動しようetc……。

ただその流れに対する反発やいざこざも良く見受けられた。

 何故日本のオタクたちがそこまで騒いでいるのか?

自分は中途半端な立ち位置のオタクとして何となく彼らの不安感を察する。

彼らは極端に『仲間外れ』にされることに酷く怯えているように見える。

自分の好きな作品をチョイスして、萌えを尊び、平和に暮らしているつもりだった。

しかしその姿勢そのものが間違っていたと糾弾され、よく分からない海外の価値判断基準で国内の漫画・アニメを『時代遅れ・搾取と差別の産物』というレッテルを貼られてしまう。

『このままじゃ世界から取り残されるぞ!』と言われても、今更価値観のアップデートや、新しい種類の作品を嗜もうとする冒険心も無いので、益々嫌悪感と距離感を感じて少数の内輪の中へ更に引きこもってしまう。

そして俗に言うアメコミ雑語りをはじめとする海外文化に対する敵意を先鋭化させてしまう……こんな負のサイクルがネット上で出来上がりつつあるのが本当に残念だ。

 

もうポリコレとか分からない。自分達は過去の作品と古い概念の中にしか生きる居場所はない。

 

・・・・・・・それは違う!もっと肩の力を抜いて気楽になろう!

 

そんな風に語りかけてくれるアニメが盛り沢山な制作会社がある。

その名をドリームワークス!

しつこいと言われようとこれは何度だって推しますぜ!

 

  • まだ間に合う!ゴライオンのリメイク・ヴォルトロン

 

 youtu.be

(※前の記事はヴォルトロン特集という名の実質国際映画社推し記事だったからここで語り直させて。)

niwakaotakukun.hatenablog.com

海外アニメに一番取っつき辛さを覚える理由の一つが「話題が合わない」っていうのがある。ロボアニメや戦隊・ライダーは分かっても、スーパーマンバットマン、マーベルヒーローは履修してないから分からない、ファンも高圧的で苦手(ここは自分達オタクが周囲の人間に知らずに与えてきた負の特性がそのまま跳ね返ってきてると思うけど。)なんてのが高い障壁となっている。

「ヴォルトロンの原作は百獣王ゴライオンという日本産コンテンツだけれど、権利を海外に売った手前、作り手もファンもそこまで日本アニメ要素に関心が無いだろう。」

という思い込みを抱いているオタク諸氏は多いかと思われる。

しかーし!!違うのだ!!これは暇さえあればレンタル店やバンダイチャンネルで70~80年代ロボアニメを一気見していた人にとってご褒美のような作品なのだ。

まず一目で合体シーンのいくつかのカットがオリジナルをリスペクトする以外にゴッドマーズやガオガイガーを意識したものが挿入されていることが一瞬で分かる。

  • こちらヴォルトロンの合体シーン

youtu.be

  • こちらはゴッドマーズの一期OP(ゴライオンと同じく村上克司氏によるデザイン)

 腕部の合体時に内部メカの透視映像が入る。

youtu.be

 脚部の合体時の構図がそのままヴォルトロンに引用されている。

youtu.be

日本アニメリスペクトは合体シーンだけではない。season1の最後に敵のガルラ旗艦に囚われたアルーラ姫を奪還するために救出作戦が展開されるのですが、この一連のシークエンスがイデオン発動編の冒頭、カララさんをバイラルジンから救出するシーンのオマージュとなっているのだ。そしてガルラ側のいくつかのサブキャラクターのデザインも頬骨を強調した所謂”湖川友謙”風になっているのがとてもカッコいい!他にも斬艦刀を召喚し、敵戦艦をぶった切るアクションだったり、さらば宇宙戦艦ヤマトの真田さんリスペクトな行動をしてしまう人物が現れたりと、国産コンテンツに詳しい人が見れば元ネタをすらすらと言えてしまうようなシーンが盛り沢山、それでいてすごく”彼ら”ならではの味付けがしてあって圧倒されるのだ。日本の古き良き伝統とアメリカンなノリ。正に最高に美味いカリフォルニアロールの完成だ。このパロディとシリアスの境目のバランス感覚に関しては、下手すりゃガイナックスとトリガーより上手いのかも?と思ってしまう。照れや恥ずかしさ・内輪ネタ感を極力排除することに成功しているのは素晴らしい。そして本編全体がウルトラマングレート・パワードのように透き通るようなきれいな画角で纏まっているのも実にいい。超巨大なビルが立ち並ぶ都市部の風景を見て生活している人々ならではの身体性が溢れていると筆者は感じた。

この勢いに日本語吹き替え陣も呼応するかのような印象的なシーンがある。いよいよ敵の新型メカとの最終決戦を控えた時にブルーライオンパイロット、ランスがさりげなく「やってやるぜ・・・・・・。」と呟くのだ。既存の日本アニメでこの手のノリをやろうとすると、今からダンクーガのパロ入りまーす!許してチョ!的な雰囲気が混じってダダ滑りすることがままある。しかし、本当にこの道しか残されていない、生き延びれるかどうかも分からない、それでも奮起して立ち向かわねばならないというシナリオ全体の上昇があって、そんな状況に追い込まれたらそりゃ言いたくなるよな!っていう最高のシーンでの発言なので、このセリフを聞いた時は画面の前で思わず拍手してしまったし、古の伝統を受け継ぎ新たな伝説を作る新世代誕生の瞬間を目撃したこともあって怒涛の感涙の嵐でしばらく動けなかったぜ……。

 

日本のノリは世界で通用しない訳ではない。むしろこうして限りなく原型を残したまま進化しつつあるのだ。

この流れを国内メディアはもっと注目し、積極的に取り上げるべきだ。

12/14に最終season8解禁目前なヴォルトロンはNetflixで絶賛配信中。ギブアップせい!! 

 

 

  • ヒロインがネトウヨというカオスアニメ・バンザイ!キングジュリアン

 

youtu.be

マダガスカルの外伝作品、バンザイ!キングジュリアン。これもまた尋常じゃないアニメである。自分が一番好きなキャラクターは、キツネザルの王であるジュリアン13世の身辺警護を行うリングテール隊の女隊長、クローバーさんだ。彼女は王を守るためならばどんなことでも行い、いつも一緒に活動しているレギュラーキャラすらも暗殺を視野に入れるくらいの暴走っぷりである。時々とんでもない極右思想をさらっと喋る癖があり、趣味は自分を美少女化したラノベ執筆と、本当にこれ欧米のキャラ!?っていうくらい尖がった方向性だ。

season2第1話でキングジュリアンは自分達を狩る肉食動物であるフォッサを手懐ければ喰われる心配はなくなると思い付き、捕らえた一匹を飼い始める。キツネザルの世界の常識を学ばせ、このまま上手く行くと思いきや、なんと頭が良くなり過ぎたフォッサは左翼思想(!?)に目覚め、絶対王政を打破しようと目論見始めるのだ。フォッサから多数の政策提案書を貰ったジュリアン。この時点でいろいろ子供向けアニメとしていろいろおかしいですが、それを見たクローバーさんはアニメ史に残る至言をぶち放つ。

 

「自由は意見を呼び、意見は提案に!

 やがて陛下を亡き者に!

 王国の秩序を守るのは

 お馬鹿と現状維持なんです!!!!」

 

こうしてフォッサ対クローバーの極左対極右の血で血を洗う戦いが始まったのであった……。

 

このシリーズは可愛い見た目にも関わらず。現代ネット上の悲喜交々のネタをギャグに昇華した傑作エピソードが多い。他にもおすすめな回として、自分の嘘を誤魔化すために巨大ロボ・メガヤモリの開発を部下の博士に命じた結果、背中から制御棒が六本出たさながらジェットアローンか弐号機ビーストモードチックなやべーのが誕生して大暴走。あげくクローバーさんがマミってしまうseason1第9話。島に流れ着いたコーヒー豆からコーヒーを作って売りだしたら島中のサル全員がカフェイン中毒になってラリッてしまうseason1第10話なんかが面白い。そして過激一辺倒ではなく、どのキャラクターにも隠れた弱さ・優しさを持っていることをキチンと描いてくれるのも嬉しい。クローバーさんなら子供の頃、格闘技の師匠でもある亡きおばあちゃんの事が大好きで、普段の暴走は彼女のように強くなろうとイキッているだけで、本当は仲間思いの優しい人だということが分かったりと、人間は馬鹿だけど馬鹿じゃない、未来を作る力があるんだっていうシリアスなテーマをギャグに内包している意外と深いアニメだ。

 

君たちもちょっとイキりをやめてこのアニメで笑ったら?

バンザイ!キングジュリアンはseason1~4、

逃亡編、最終season5と好評配信中!

season4の後に逃亡編だからね!そこは間違えないでね!

  

  • 最強百合伝説・シーラとプリンセス戦士

youtu.be

 

見ろ。Catradora最高だから。

 

強い女性キャラ、強いプリンセスとは何か?という答えに対して、ドリームワークスはディズニーに対して一歩遅れている部分があった。しかしここに来て新たな作品が参戦した。彼女らの強さに痺れろ!!

 

シーラとプリンセス戦士はseason1がNetflixで好評配信中!!

早くseason2来いや!!

 

 

 

 

因みに俺はrepkyle推し。

 

https://twitter.com/lavalightss/status/1066440626739208192

https://twitter.com/lavalightss/status/1066440626739208192

https://twitter.com/lavalightss/status/1066440626739208192